ヴェネチアのとんぼ玉・シェブロンの歴史と名前の由来
現在、当店の在庫で最大の6層シェブロン
長さ46mm×直径35mm。
通称 シェブロン−Chevron−
Date: 1400年代後期−1900年代初頭
Origin ヴェネチア・オランダ
別名 スタービーズ ・ ロゼッタ-Rosetta-
世界中のとんぼ玉コレクターの垂涎の的であるシェブロンはイタリア語で「ロゼッタ」と呼ばれます。
シェブロンchevronは英語で「山形」の意味で、断面の文様そのままを通称としたものです。
ロゼッタという名前の由来は、「古代文様ロゼッタの花に由来するという」という説もありますが、確かなことは分かっていません。
ヴェネツィアンビーズの技法は、古代より伝えられた様々な技法を応用し発展させたものがほとんどですが、このシェブロンに限っては唯一ヴェネチアで、1490年頃、ムラーノ島の名工”アンジェロ・バロヴィエール”の娘”マリア・バロヴィエール”によって発明された技法により作られたものです。
特に西アフリカ交易用のシェブロンは、「ビーズの貴族」と呼ばれ、族長たちの間でのみ取引され「富と権力の象徴」として重んじられていました。
北アメリカでは、「その昔、オランダ人が、ネイティブアメリカンからシェブロンとの交換で『マンハッタン』を手に入れた」という伝説が残されています。
また、今日においても、モーリタニアでは、お嫁入りの持参金にシェブロンが使われており、
西サハラにおいては、シェブロンは魔力と強大なパワーを持っていると信じられています。
このような話から、シェブロンがいかに重要な意味を持っていたのかを知ることができますね。
17世紀から18世紀にかけて、オランダはビーズ産業に熱心に取り組み、ヴェネツィアから何人かのビーズ職人を招いてシェブロンを作らせました。ですから、シェブロンに関しては、ヴェネツィアのみの特産でなくオランダにおいても作られたというわけなのです。
アフリカ交易用のシェブロンはこれまで1層から10層までのものが確認されていますが、4層から6層の物が主といえます。色はブルーのものがもっともポピュラーで、レッド・グリーン・ブラックと希少性を増していきます。
もっとも初期に作られたシェブロンは7層シェブロンで、
7層シェブロンは、はやい時期、1400年代の最初期から1800年代まで作られたものだと考えてられています。
7層シェブロンは比較的大型で、現存する7層シェブロンで最大のものはNYのコーニング美術館の88mm×50mm、メトロポリタン美術館の80mm×58mmの2つです。
4層から6層シェブロンが主流となるのは、19世紀初頭から後のことです。【雅】
様々なシェブロン
A.D.15-18 7層シェブロン
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アフガニスタン出土9層シェブロン
ツイスティッド6層シェブロン
ねじりを加えたシェブロンです。
珍しい型のシェブロン
シェブロングループ
スマートなシェブロン
1920年代レッドシェブロン
1920年代に製作されデッドストックになっていた
古いカンナを、カットして現代に蘇ったシェブロン
モザイクの象嵌細工
1900年代初期
4層グリーンシェブロン
1894年に17のビーズ工房が合併してヴェネツィア・コンテリエ産業会社が設立されました。
ここで作られたシェブロンはそれまでになかった色彩、デザインを展開しヨーロッパで高い評価を得ました。
写真は、1970年ヴェネツィア・コンテリエ産業会社のマエストロ(職人)ダリオ・コスタティーニ作。
1990年代はじめ頃の7層グリーンシェブロン。
ヴェチアムラーノ島のビーズ作家Luigi Cattelan氏の作品です。クリアを2層使用した7層シェブロンです。
優しい緑のシェブロンです。
アンティークシェブロンの中で黒のシェブロンは最も希少で高価なもので、そうそう市場(しじょう)に登場するものではありません。
このシェブロンは1980年代以降にヴェネチアで作られた新しいシェブロンです