「The History of Beads」改訂版
「The History of Beads」、今や世界中のビーズコレクターのバイブル的存在です。1987年に初版が発売されてから22年。2009年の11月に、とうとう待望の改訂・加筆版が
発売されました。その間、欧米ではビーズの研究も年々進み、新しい事実の発見や一部の内容の誤りも明らかになったこともあり、多くの世界中のビーズファンが
改訂版の出版を心待ちにしていました。
改訂・加筆版では、全編に渡ってアップデイトが試みられています。以下に大まかな変更点と、私たちの扱うアンティークビーズ
に関わる重要な変更点を挙げてみたいと思います。
(1)ページ総数 旧版364ページ 改訂版396ページ
(2)表紙 旧版2009年時点での佐野コレクション、改訂版 9000年前のビーズから現代作家のビーズが天の川のように流れる、洗練された
美しい表紙に変わりました。
(3)サブタイトル 旧版「from 30,000B.C. to the Present」から、改版「100,000B.C. to the Present」と変更になり、現在確認されている最古のビーズ
として10万年前の貝のビーズを取り上げています。
(4)地図と白黒写真のほとんどがカラーに変更になっています。
(5)旧版の「 The Twentieth Centry:Europe and Noth America」 が、改訂版では
「Contemporary:Europe and Noth America」 と、チャプターの名前が変更になり、美しい現代作家の作品を数多く取り上げています。
加筆のボリューム的には、このチャプターが一番大きいようです。
(6)アンティークビーズに関して、一番の驚きは、アリゾナのビーズミュージアムの所蔵品である「人面と鳥」のモザイク玉の掲載です。この玉は、韓国慶州の5−6世紀の古墳で発見された「人面と鳥」のモザイク玉と類似の玉
で、「東部ジャワで作られたと考えられる玉」として写真つきで紹介されています。「Jatim face bead」と表現されていることから、ジャワで出土したものと考えられます。
「人面と鳥」のモザイク玉は、韓国出土のもの以外は見たことがなかったので、これには驚きました。
また、この玉に関して筆者は大変興味深い説(詳細は本書でご確認下さい。)を唱えており、韓国で見つかった玉も仏教伝播に関連してジャワから韓国にもたらされたもの
ではないかと考えているようです。
(7)ジャワの色線珠の連の写真が、1ページを使って大きく掲載されました。A.D.600-800と紹介されています。
(8)この本の最大特徴である、巻末のビーズ年表においても、いくつかの追加・訂正がありました。訂正で目をひいたのが2点
a.旧版でローマ期の扱いになっていたマリ共和国ジュンネのアイビーズがイスラム期に訂正されています。
b.ジャワで出土するモザイク貼付玉が、14世紀頃のマジャパイト期とされていたものが、マニックブルンや色線珠の写真も追加して5−7世紀頃の位置に
訂正されています。
他にも、いろいろな訂正などありそうですが、全てを把握するのは困難なので、特に目に付いた箇所だけを紹介させていただきました。
興味深い訂正箇所を見つけられた方は、是非お知らせ下さい。
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The History of Beads: From 100,000 B.C. to the Present, Revised and Expanded Edition